被害者からの手紙



以下の文章は、ある被害者少年が某反2活動家に宛てたメールの内容です。
ゆえに、この文章の中で少年が呼びかけている「○○さん」とは、このメールを受け取った某反2活動家の事です。
この悲痛な文章は、一部の反2活動家の手を回りまわって、私の元へと届きました。
訳あって、この文章を公開させていただきます。
(ただし、本人特定に繋がるような部分は全てカット・変更させていただきました)




ここ数ヶ月間、十数通のメールを通して、ボクの苦しみを○○さんにお伝えしてきたつもりでした。
でも、プライベートな部分を知られたくなかった為、少し内容を変えてお話していました。
そのせいか、ボクを引きこもりへと追いやった経緯が、○○さんに上手く伝わらなかったようです。
先月、○○さんから頂いた長々としたお返事をジッと読み返してみて、そう思いました。

○○さんに、自ら日陰に身をひそめ続けるボクの苦痛と、そして、ボクと同じような思いで日々を送っておられる沢山の人たちの気持ちを理解してもらう為にも、
今度は・・・・ボクのプライバシーや信用に関わる部分も包み隠さずに、今までお送りしたメールの内容を整頓しながら、もう一度、この四年間の出来事を順を追って話してみようと思います。

既にお話した部分も沢山出てくると思います。
以前、お話した部分と内容が異なる所もあると思います。
そして、お話していなかった部分も沢山出てくると思います。
ボクが自分の記憶をたどりながら、一つずつキーボードを打つ・・・おそらく長くなるであろう話を・・・・最後までお読み頂ければ幸いです・・・・。


ボクが初めて2ch被害を受けたのは、今から四年前・・・・。
小学校六年生の夏休みも終わろうとしていた頃です。
2002年の8月下旬くらいですね。

当時のボクは、アニメやゲームを扱うサイトで常連をやっていました。
(レジスタンス:注/プライバシー保護の為、以下、このサイト名前は「○○.com」という仮名を当てます)
ボクは、まだ小学生でしたが、他の常連さんたちに軽く見られるのが嫌で、大学生のふりをしていました。
口調も、少し大人びたものに変え、ちょっと生意気な感じになっていたと思います。
自分の事を「我輩」なんて呼んだり、やたら「ふむ」なんて相槌を入れたりするのが、ボクの特徴でした。
でも、今から思うと、常連さんたちの間では、ボクの正体が小学生だという事はばればれだったと思います。
だって、情報学科の学生を演じていたボクは、「最近は、ファイアーウォールが通信手段でもてはやされている」だとか、随分とバカな知ったかぶりを繰り返してたんですから。
でも、その事で常連さんたちから不審がられた事も、バカにされた事もありませんでした。
それどころか、チャット大会だとかのイベントがある時は、いつもボクを歓迎して下さっていました。
きっと、「子供だから」と思って、バカなボクを広い気持ちで受け入れてくれていたんだと思います。

あの頃は、本当に楽しかった・・・・。
学校では余り友達がいなかったボクに取って、「○○.com」は、ボクが“自分の存在”を実感できる唯一の場所でした。
ボクに格ゲーの歴史を詳しく教えてくれた○○さん。
手作りのドラクエ風の点画像(レジスタンス:注/ドット絵の事だと思われる)をプレゼントしてくれた○○さん。
チャット大会の時、毎回メールで知らせてくれた管理人の○○さん。
みんな・・・みんな、本当にいい人ばかりでした。

でも、あの日を境に、ボクたちのサイトは壊れ始めたんです・・・・。
いいえ、あの日以前から、既に「○○.com」は壊れ始めていたのかも知れません。
もしかすると、既に一年以上も前から、攻撃を受けていたのかも知れません。
ボクだけが、その事を知らなかっただけかも知れません。
でも、ボクが知っている限りでは、「○○.com」の掲示板に管理人さんへの中傷文が書き込まれた日を境に、何もかも壊され始めたんです。
常連さんたちが連絡用に使っていた掲示板が、数十件もの中傷文で埋め尽くされていた時の光景は、今も良く憶えています。
その時の中傷文の内容は、
「○○.com」の管理人さんが某業界関係者で、自分の会社の宣伝の為にHPを使って印象操作を行っている・・・というものでした。
悪質な事に、その中傷文と一緒に、管理人さんの本名や住所まで書き込まれていました。
そして、その日から掲示板はもとより、チャットや果てはメーリングリストの中にまで、おかしな投稿が繰り返され始めたんです。
管理人さんの正体を暴露したり、悪口をいうだけじゃありません。「○○.com」の常連は全て管理人さん一人の自作自演だなんていうんです。
ボクの書き込みも、管理人さんの自作自演扱いされていました。
一体、誰が、何の目的やっているのか?
気味が悪くてしかたがありませんでした。

当時のボクは、2chというサイトを知りませんでした。
常連さんたちが「2chネラーの嫌がらせだ」と言っても、何の事だか良く分かりませんでした。
でも、2chの事を知らず、情報学科の学生を演じても本当はネットの事は無知だったボクにも、一つだけハッキリ分かっている事がありました。
それは、誰か良くない人たちが管理人さんを追い出して、「○○.com」を閉鎖に追いやろうとしているという事です。
「○○.com」は、ボクに取っては大切な居場所だったんです。それに管理人さんは、ボクがいつもお世話になっていた人です。
それを潰されるなんて、ほって置ける事じゃありません。ボクは、管理人さんやサイトを守ろうと、独りで奮闘し始めました。
でも、奮闘すると言ったって、小学生のボクに出来る事はたかが知れています。
得意の知ったかぶりで「荒らし君の端末は、我輩がキャッチした。管理人さんに謝罪しなければ、君のPCを停止させる」なんて、今思い出すと恥ずかしくなるようなハッタリを言ったり、
ただ長々と、荒らしたちへ抗議文を書き込んだりする程度でした。
小学生のボクに出来る事といえば、それくらいしかなかったんです。
でも、当時のボクにとっては、それがPCを通して出来る全力だったんです。
たとえ他人には間抜けな喧嘩に見えても、ボクに取っては真面目な戦いでした。

あの時、常連さんたちは「2chネラーは相手にしないように」と忠告して下さっていました。
それでもボクは構わずに、掲示板に乱入してくる2chネラーと喧嘩を続けていました。
今のボクは、その忠告を無視してしまった事を本当に後悔しています。

ボクが初めて後悔する羽目になったのは、独り奮闘を始めてから三週間近く経った頃です。
もう学校では一学期が終わって夏休みに入っていました。せっかくの夏休みでしたが、ボクは他の子たちみたいに、どこかに出かけている暇なんてありませんでした。
毎日、PCにかじりつき、大事な夏休みを無駄に過ごす日々を送っていました。
その夏休みを浪費しながら奮闘していた時です。
「○○.com」とは全く関係のない、ボクが出入りしていたサイトの掲示板に、ドキリとする投稿があったんです。
投稿の内容は「押せば大吉」っていう短いメッセージと一緒にURLが貼られていただけでした。
でも、その投稿者の名前欄の所が、ボクの実名になっていたんです。
ボクは、それだけで怖くなってしまいました。
「凍り付く」なんていう言葉があります。その時のボクの表情は、本当にそんな感じだったと思います。
でも、それを心の底から実感したのは、メッセージと一緒に貼られていたURLをクリックしてからなんです。

URLをクリックした時・・・・この時が、ボクが初めて2chにアクセスした瞬間でした。
そして、これが、ボクが集団ストーキングを受けていた事を初めて知った瞬間だったんです。
クリックした先には、ボクのハンドルネームが入ったスレッドが表示されていました。
そして、そのスレッドの中には、ボクが数週間の間、「○○.com」や他の掲示板に投稿してきた内容が、全て転載されていたんです。
ボクの発言一つ一つに、嘲笑を付けた形で。
(そのスレの中では、ボクは、ボクのハンドルネームをもじった滑稽なアザナで呼ばれていました)
ボクは、自分の知らない間に、2chネラーからずっと監視され、笑い者にされていたんです。
2chネラーは、毎日、ボクの書き込み内容を転載し、ボクの知ったかぶりはもとより、単なる誤字や脱字まで取り上げて、中傷を浴びせて楽しんでいたんです。
投稿数800にも達そうとしていたスレッドは、大勢の人々の手によるボクへの悪口と罵倒で溢れていました。
その中では、ボクの普通の文章まで中傷ネタに変えられ、頭がおかしいとまでいわれていました。
たとえば、ボクが「警察に告知した」という言葉を使っていただけで、
「こういう場合は、“告発”“告訴”っていうんだ。○○は頭がおかしい」といわれ、挙句は、ボクが脳に障害を持っているなんて話になっていたんです。
文章表現が定石から離れていただけで、どうして、そんなふうにバカにされ、異常者呼ばわりされなければいけないのでしょうか?
しかも、ボクへの悪口だけじゃないんです・・・・!
愕然とした面持ちでスレッドを眺めていると、yahooのプロフィール欄から拾ってきたボクの出身地と氏名まで晒しものにされていたんです。
そして、それを元に調べたボクの家族のことまで書き込まれていました。
お父さんが勤めている会社の名前と、その会社の悪口まで書き込まれ、全然関係の無い太った女の人の画像がボクのお姉ちゃんの顔写真として紹介されたりしていました。
もう、本当に無茶苦茶でした・・・・。

ボクへの悪口で一杯に満たされたスレッドを見た時、ボクは血の気が引くような思いでした。
本当にショックでした。でも、それ以上にショックだったのは、悪口を書いている人たちの口調や主張を見る限り、どう考えてもそれをやっている人たちはボクのような小学生じゃなく、大人の人たちだって事でした。
下は中学生くらいから上は大人の人たちまでが、集団ストーキングに参加していたんです。

ボクは、小学校低学年の頃、イジメにあった事があります。何人かの子にバカにされ、嫌がらせを受けました。
でも、担任の先生が、苛めっ子たちを叱り付けて助けて下さいました。
2chで被害を受ける少し前まで、ボクは、イジメはモラルを知らない子供がやる事だと思っていました。
大人は、それを叱り、止めさせる側なんだと信じていました。
でも、2chで見た光景は、大の大人たちが嬉々としてイジメに参加し、小学生のボクを集団で馬鹿にして大喜びしている姿だったんです。
ショックで、何だか裏切られたような気持ちでした。ボクに取って、それは信じられない光景だったんです。


しばらく愕然とスレッドを眺めていた僕は、2chの削除依頼窓口を探し、削除依頼を出しました。
お世話になった「○○.com」の管理人さんに「もう何もかも無茶苦茶になりました」とお別れのメールを送りました。
そして、その後の事を確認もせずに、PCの電源を切ってしまいました。
そのまま布団に潜り込み、数日間、体調が悪いからと布団から出ようとしませんでした。
仮病じゃありません。本当に体調を崩してしまったんです。
病気による体調不良じゃなく、心に受けたショックによる体調不良です。

中傷が耐え難く、胃がねじれるような痛みを覚えていました。
何度も嘔吐し、お母さんが持ってきてくれたご飯も受け付ける事ができませんでした。
体は消化器官がおかしくなり、心は動揺し続けていました。
本名を暴かれ、家族をさらしものにされた事への恐怖心もありました。
でも、それ以上にボクの心を怯えさせていたのは、見ず知らずの大人たちから集団ストーキングを受けていたなんていう、信じられない体験でした。
子供たちがイジメをしていれば、それを止めるのが大人。子供が友達を馬鹿にすれば、それを叱るのが大人。
ボクは、ずっとそう思っていました。でも、2chでは全てが逆だったんです。
発言内容から30代、40代としか思えない人たちが、子供のように中傷に夢中になり、集団イジメを楽しんでいたんです。
(2chの人たちは、ボクの本名も大まかな住所も把握し、ボクが小学生だって事も知っていました)
学校の先生や近所の大人たちは、ボクたちが悪さをすれば叱ります。でも、本当はその大人の方が、ボクたちよりももっと悪質な事を好んでいたんです。
それが先生や近所の大人たちの正体だったんです。
当時のボクは、そんなふうに思い、布団の中で呆然と廃人のように横たわっていたんです。

夏休みが明け、学校に登校するようになった後も、しばらくは、世の中の事がなにも信じられませんでした。
街角で大人を見るたびに「この人だって、2chではきっととんでもない事をしてるんだ・・・・」という不信感にさいなまれ続けました。
ボクが元気を取り戻し、2chでの出来事を過去の事と感じられるようになったのは、二学期を終え、三学期を過ごし、卒業も間近に控えた頃でした。


半年間という月日を掛けて、やっと胸に詰まっていた不信感を吐き出し、腹の底に溜まっていた恐怖心を消化しきったボクは、普通に小学校を卒業し、普通に中学に入学しました。
PCから離れたボクの私生活では、あの事件は、ディスプレイ越しに見た幻に思えるようになっていました。
本当ならボクは、そのまま幻を幻として忘れ、普通に中学生活を送れるはずでした。
でも、一学期も半ばを過ぎた頃、幻が現実としてボクの目の前に蘇る出来事が訪れたんです・・・・。
学校で「PCの授業」が始まったんです。PCと聞いてボクは緊張しました。
授業が始まり、ネット検索の方法を教えられた時、ボクは震える手でこっそり自分の実名を検索に掛けてみました。
あの時のショックは今も忘れる事はできません。
検索結果に、ボクが一年近く前に中傷されていたスレッドがヒットしたんです。
ちゃんと削除依頼を出しておいたはずなのに、ボクの実名もボクの家族の事も、ボクへの中傷も、全部、削除せずに残されたままだったんです。
2chの運営の人たちは、中傷スレッドを一年間もほったらかしにしていたんです!

ボクは学校のPCから、慌てて2chに削除願いを出しました。
そして、帰宅すると、一年ぶりに自分のPCを起動させ、依頼が受理されたかどうか確認しました。
ボクの削除依頼は、2chの削除人さんにあっさりと却下されていました。
ボクは必死の思いで、自分のPCから何度も削除依頼を出しなおしました。
でも、削除人さんの返答は「実名は削除しません」「削除対象外」だと冷たく突っぱねるだけで、最後はボクの依頼を無視するようになったんです。
学校ではPCの授業が始まっていたんです。いつクラスメイトたちが、何気なくボクの名前を検索に掛けるか分からないんです。
もし、クラスメイトにボクが被害を受けたスレッドを見つけられてしまえば、ボクは学校中の笑い者になってしまいます。
一緒にさらしものにされたボクの家族の事も、みんな学校中に知れ渡ってしまい、何も知らないお父さんやお母さんやお姉ちゃんやお爺ちゃんまで辱められかねないんです!


ボクは、2chに削除依頼を却下された次の日から、学校に行くのを止めてしまいました・・・・。
PCの授業が怖くて・・・・クラスメイトたちに笑い者になるのが怖くて・・・・ボクはどうしても学校に行く事が出来なくなってしまったんです・・・・。

不登校になると、家族は、ボクの事を心配してくれました。
ちょうど「引きこもり」という言葉がTVや新聞に出ていた時期です。
家族は、ボクの事を気遣い、無理に学校に行かせようとはしませんでした。
学校の先生もボクの事を心配し、よく家庭訪問してくれました。
「イジメがあったんじゃないのか」
「学校の勉強についていけなかったんじゃないのか」
「訳を言ってくれれば、先生も一生懸命協力する」
先生は、ボクに訳を話すように諭してくれました。
お母さんは、「五月病」のようなものじゃないかと考え、ボクをカウンセラーに連れて行こうともしました。
お父さんもお姉ちゃんも同じように気遣ってくれました。
でも、学校のイジメが原因じゃないんです。学校の勉強が原因じゃないんです。病気が原因じゃないんです。
2chで大勢の大人たちに集団ストーキングされ、ボクの信用が無茶苦茶になってしまうようなスレッドを立てられ、それを今もなおネット上に晒され続けている事が原因なんです!
削除人さんに、削除依頼を却下された事が原因なんです!
でも、そんな事をいえるはずがないんです!
大勢の赤の他人によって、ボクがイジメられていた事や、まるでキチガイだったように吹聴されていた事を、ヒトにいえるはずがないんです。
ボクへの信用が無茶苦茶になってしまうような見るに絶えないスレッドの内容を、家族に見せられるはずがないんです。
それに、そもそも集団イジメと集団ストーキングを受けるようになったのは、ボクが2ch相手に馬鹿な戦いを挑んだせいなんです。
家族が2chに個人情報を晒されてしまったのも、後先考えずに戦ってしまったボクのせいなんです。
ボクのせいで、こんな無茶苦茶な状態になった事を家族にいえるはずがないんです。
それに話した所で、削除人さんが問題のスレッドを削除してくれない限り、何の解決にもなりません。
ただ家族にまでボクが味わったようなショックを与えてしまうだけなんです。
いえるはずがないんです・・・・!

家族も先生もずっとずっと心配してくれました。
でも、ボクは最後まで理由を話すことはできませんでした。


当時のボクに取って、一番辛かったのは・・・・大好きなお爺ちゃんにまで心配を掛けてしまった事でした・・・・。
家族の中でも、お爺ちゃんは特にボクの事を心配してくれていました。
「○○・・・・どうしたんや。学校でイジメられとるんか?」
「○○、中学になったらサッカー部に入って全国大会行く、ゆうてたやろ。お爺ちゃん、はよ○○が元気になって、ユニホーム着た姿見せてくれるの楽しみにしとるんやで」
中学に入学する前からお爺ちゃんに言っていた約束。
ボクは何も守る事が出来なかったんです。それが一番辛い事でした。
お爺ちゃんにボクのユニホーム姿見せてあげたかった・・・・。
全国大会に行って、お爺ちゃんに喜んで欲しかった・・・・。

学校に通っていれば中学三年生になっていたはずの頃、お爺ちゃんは亡くなりました。
結局、お爺ちゃんにも事情を話せず、約束も守れませんでした。
あの時、常連さんたちの「2chを相手にしちゃいけない」という言葉・・・・どうしてそれに従わなかったのか・・・・。
あの時、常連さんたちの忠告に従っていれば、ボクは狙われず、お爺ちゃんとの約束も守れたかも知れないんです。

お爺ちゃんごめんね・・・・。
心配ばっかりかけて、ごめんね。
最後まで、約束守れずにごめんね。
お爺ちゃんごめんね。
お爺ちゃん、本当にごめんなさい・・・・。




ボクの中学時代は、引きこもり生活で終わってしまいました。
でも、高校受験の日が近づいてくると、ボクはあせり始めました。
このまま引きこもっている訳にはいかない。このままじゃ、ボクの人生は無茶苦茶になってしまう・・・・。
そう思ったボクは、もう一度2chに削除願いを出しました。

「どうか、晒し者にされたスレッドを消して下さい」
「お願いです。削除して下さい」
「ボクはただ普通の生活を送りたいだけなんです」

・・・・2chの削除人さんは、どうしてあんなに冷淡なのでしょうか?
人が苦しみ、人が困っていても、どうしてあんなに冷酷な態度が取れるんでしょうか?
ボクが、自ら蓋をしてしまった人生の器は、その蓋を押し退けて、外の空気を取り入れる事も許されないのでしょうか?
ボクの依頼は、「却下」の一言で終わってしまいました。
削除人さんに冷淡さにショックを受けたボクは、数日後、2chの削除板を巡回し始めました。

「削除依頼を却下された他の人たちは、どうなんだろうか?」
「どんなふうに耐えてるんだろうか?」
「他の人たちは、却下されてもさほど気にしないものなんだろうか?」

ボクは今まで、2chにさらし者にされ、削除依頼を却下されたたけで、これほど苦しんだり引きこもってしまうのは、ボクの心が人一倍弱いせいだと思っていました。
ボクだけが、こんなふうに悩み苦しんでいるんだと思っていました。
だから削除依頼を却下された他の人たちの姿を見習って、自分を勇気付けよと思ったんです。
ボクは、ボクだけが苦しんでいるんだと思っていたんです。
普通の人たちは、却下されたくらいでは苦しみもせず困りもしないものなんだ、だからこそ削除人さんたちも却下をためらわないんだ、と思っていたんです。

数日間、削除依頼板に出された多くの削除依頼と、依頼者と削除人たちのやり取りを見学しました。
そしたら・・・・ボクが思っていた事とは全然違ったんです。
ボクと同じように、余りにも、余りにも大勢の人たちが悲痛な叫びを上げて、苦しんでいたんです・・・・。
削除人さんたちに藁をもすがるような思いで削除依頼を出し続け、それを削除人さんが冷淡に却下するやり取りがあちこちで繰り返されていたんです。
ボクと同じような思いを口にし、同じように削除依頼を繰り返す人たちが、一杯、一杯いたんです。
ボクだけじゃなかったんです・・・・ボクだけじゃないんです!
ボクと同じように何年間も苦しみ、ボクと同じような境遇に陥っている人たちが大勢いたんです・・・・!!!


お尋ねします・・・・。
2chの削除ガイドラインは神様が作ったものなんでしょうか?
だからボクたちは、人生を無茶苦茶にされてしまっても、黙ってそれを受け入れなくちゃならないんでしょうか?
お尋ねします・・・・。
削除人さんたちは神様の使徒なんでしょうか?
だからこそ、彼らは苦しみ悲痛な叫びを上げる人たちに対して、無情な審判を下す事が許されるんでしょうか?
彼らの言葉は神託だからこそ、ボクたちはそれに従わなくちゃならないんでしょうか?
もし、違うのなら・・・・
2chのガイドラインが普通の人間の手で作成されたもので、削除人さんたちが普通の人間ならば・・・・
なぜ、ボクたちは、重い十字架を背負って、黙って耐え続けなければならないのでしょうか?
なぜ、削除人さんたちは、「十字架を下ろしてください」と跪くボクたちに、鞭を浴びせ、茨の道を歩けというのでしょうか?
なぜなんですか?
なぜなんですか?
お願いします。教えてください。
なぜなんですか・・・・?


先日のお爺ちゃんの命日。
まだ夜も明け切らぬ内に家を抜け出して、近所の裏山にある柿木を見にいきました。
ボクが引きこもり生活を始める前、その柿木に、お爺ちゃんと一緒に作った鳥の巣を掛けておいた覚えがありました。
ふと、その鳥の巣がどうなったか気になったんです。
てっきり雨風にさらわれて、無くなっていると思っていました。でも、柿木に近づいてみると、鳥の巣はそのまま残っていました。
幹を少しよじ登って、鳥の巣の中を覗いてみると、明らかに雀か烏が利用した痕跡がありました。
ボクが四年近く引きこもっている間に、巣の中では、鳥の夫婦が暮らし、卵を産み、雛を育て、巣立たせるなんて事が、幾世代か繰り返されていたんです。
でも、ボク自身は四年の月日が流れても、何も変わりはしませんでした。
かつての同級生たちが中学を卒業し、高校に入学しても、ボクは2chにさらされたスレッドに怯えながら、ずっと自分の巣の中でうずくまり続けているんです。
同級生たちが高校を卒業しても、ボクはうずくまったままでいるのかも知れません。
これから先も、ずっとずっと、2chにさらされたスレッドに怯えながら歳を取ってしまうのかも知れません。
もうボクは、こんな人生を送りたくはありません。
○○さん。もう一度だけ、ボクは2chに削除願いを出してみます。
もし、次も却下されたら・・・・○○さん、もうボクの事は忘れて下さい・・・・。




私たち活動家は情報漏洩の時に備えて、被害者側に「くれぐれも個人情報を送ってこないように」と注意を呼びかける事が常です。
ゆえに、この文章を送ってきた少年の身元は不明なままです。
そして、少年の願いにより我々の方は、少年のメールアドレスはもちろんIPも記録せずに破棄する事を心掛けてきました。
しかし、これが裏目に出てしまいました。
この少年からの連絡が途絶えて久しい今、彼の安否を確認する事ができないのです。
このメールを送ってきた少年へ。
もし、ここをご覧になったなら、どうか無事である事を反2活動家らの下にお伝え下さい。
我々は、貴方が自殺してしまったのではないかと心配しています。
今回、貴方の文章を公開する事を決断したのは、貴方かもしくは貴方の事を知っている人物に、安否の確認を願いたかった為です。
そして、2chの削除人の横暴が、どれほど多くの人々の人生を狂わせているか、2chの過去ログが、どれほど多くの人々に重い十字架としてのしかかっているか、広く知らしめたかった為でした。







<人生を狂わされる被害者たち>


このメールを送ってくれた少年は、決して珍しいタイプの被害者ではありません。
2chの削除板をしばらくロムすれば、この少年と同じような状況に陥り、この少年と同じように悲痛な叫び声を上げる人々の声が、嫌でも目に付くことでしょう。
通常削除依頼板
重要削除依頼板


2chで繰り返される集団いじめ。
この少年と違い、身元も実名も特定されていない身であっても、やはり、赤の他人から集団でいじめられるという体験はショックを受けるものです。
人間には、虐待を受けても、それを克服する為の機能が備わっています。即ち「過去のこととして忘れる」という機能です。
ところが、2chで集団いじめを受けると、この機能が上手く働かない事が多いのです。なぜならば、自分が集団いじめを受けたスレッドが、2chに過去ログとして公開され続ける為、何年経っても「過去の事」にはなりえない為です。
これは例えるならば、学校でいじめを受けた被害者が、その自分の惨めな姿を撮影され、何年間もTVで放映されているようなものです。

これでは被害者は、自分が受けた苦しみを「過去のこと」として忘れる事が出来ません。
集団いじめを受けた被害者は、2chを見る度に、web検索で2chのスレッドが引っかかる度に、自分が背負わされた十字架の重さを思い出し、その苦痛に苦しまねばなりません。
ましてや、その集団いじめを受けていたスレッドに、自分の実名や経歴に関わる情報が晒されていようものならば、そのスレッドが知り合いや身内に発見されるかも知れないという不安感に、何年間も怯えながら過ごさねばならないのです。

今まで多くの人々が、プロ固定たちによって集団いじめを受けています。いじめが終わった後もずっとずっと苦しみ続けています。
被害者たちは、集団いじめを受けたスレッドを削除してもらおうと、何度も・・・・いえ、何年間も、削除依頼を繰り返しています。
でも、何度削除願いを出そうが、みな、この少年と同じ結果に陥っているのです。


この手紙を見た時、私はある被害者の事を思い出しました。
今から二年ほど前の事ですが、私は一人の2ch被害者と交信を取った事があります。
彼は、2chで被害を受けた後、ネットから離れると、人生をやり直そうと作家になる道を歩み出していました。
彼は、幾つかの小さな雑誌の賞を受賞して自信をつけると、2003年にいよいよ大手出版社が主催する賞に応募しました。一次選考を通過し、何と二次選考まで通過したそうです。
彼には、このまま順調に大賞を取れる自信がありました。
しかし、二次選考の結果をネカフェで確認した彼は、その数時間後、応募を取り消し、最終選考を辞退するメールを企画元に送ってしまいました。
彼は、選考結果を確認後、何気に、自分の名前でweb検索を行ったそうです。すると、自分が過去に被害を受けた2chのスレッドが引っ掛かってしまったというのです・・・・。
彼は作品を応募する際、実名で応募していました。もし、大賞を取って、自分の名が世間に知れ渡ってしまえば、同時に自分が2chで集団いじめを受けていた事まで世間にバレてしまうのです。
彼は、2chに削除依頼を出しました。そして、その依頼を却下されてしまったが為に、やもなく最終選考を辞退してしまったのです。
この話を聞かされた時、私は、「実名をペンネームで隠せばいい」と助言しました。しかし、彼は「作家の本名は簡単にバレるものです」と主張し、遂には作家になる事を諦めてしまいました。
なんという事か・・・・・人一人の人生が、削除人たちの「却下」の一言で狂ってしまったのです。
このような状況に陥った人が、一体、どれほどいる事でしょうか?



<人間的な感情を持たない削除人たち>


被害者が「助けて下さい」と取りすがってきても、2chの削除人は「2chの削除ガイドラインに当てはまらない」という理由で却下してしまいます。
一体、自分が被害を受けている事と2chのガイドラインが、何の関係があるというのでしょうか?
2chのガイドライン(削除規約)は、これさえ削除対称にすれば被害を防げるとか、ここさえ対応すれば集団いじめを防げるとか、考慮して作られたものではありません。
2chの管理人・西村博之や後に精神病である事が判明した元削除人のボス・削除忍(この男は、中年のオッサンでありながら、何と自分は巨乳の女子大生だと本気で思い込んでいたそうです)が、適当に考えて作ったしろものです。
ゆえに、このガイドラインにしたがって削除処理を行っても、被害の拡散を防ぐ事も、被害者を救う事もできません。
ただ、この少年のような被害者を増やすだけなのです。
この手紙の少年は私たちに切実に訴えかけています。
「2chの削除規約は神様が作ったものなんでしょうか・・・・だからボクたちは黙って従わなくちゃいけないんでしょうか」

私は2chの削除人たちに問いたい。
なぜあなた方は、2chが勝手に考えたガイドラインを被害者に押し付けるのか?
もし、雇用してくれている(上級削除人は実は有給)運営側の命令で仕方がないと答えるのならば、あなた方は、運営側が「削除規約に逆らうユーザは殺せ」と命じれば、これもまた仕方がないと従うのか?
いや、あなた方は既に「却下」という死刑宣告を与え、足元にかしずく被害者たちを殺し続けています。
なぜ、その事に躊躇(ちゅうちょ)を感じないのか?
なぜ、足元にかしずく被害者の涙に目をそむけるのか?
なぜ、運営側に抗議し、ガイドラインの改善を求めないのか?

2chの削除人たちよ。あなた方は、この少年の手紙を見た時から自覚すべきなのです。
自分たちが既に人としての道を踏み外し、ただ管理人が吹く口笛に従う事しかできない犬と化している事を。
己の足元に続く道は、人の道ではなく、命乞いをする人々の喉元を裂きに行く為のケモノの道である事を。
己が発する「却下」の二文字は、人の言葉ではなく、獲物に止めを刺すケモノのウナリ声である事を。
一体、今まで自分たちが、どれほど多くの人々の人生を狂わせてきたかを・・・・!



<被害者を救う為に、削除人の討伐を>


あめぞう氏が開発したスレッド式掲示板を乗っ取り、
2chで自殺者が出ても「死にたい奴は勝手に死ねばいい」とうそぶき、
過去に反2活動家に脱税疑惑を指摘された際は、「夜勤(サーバ担当の中尾)さんの海外の会社からドルで落としてるから脱税にならない」と、まともに税金を払っていない事をバラし、
数億の年収がありながら(2ch初期の頃から、西村博之には二億の年収がある事が分かっていました。そして、2004年頃の年収を調査した小心者の佐藤立志は「予想をはるかに超える年収があった。怖いので活動を止める」と告げて戦線離脱した事から、その年収は二桁に達しているかも知れません)、どんなに裁判で敗訴しても賠償金を一切支払わず、
幾つかの会社の代表取締役を務めながらも、実際には働かずに友達の家を渡る歩き、毎日ゲーム三昧・・・・。
これが2chの管理人・西村博之という男です。

彼は、2chの削除対応に大きな問題がある事は百も承知しています。
にも関わらずガイドラインを改正しようとはしません。
被害者が永久的に苦しまずに済むようにと、過去ログを検索機から弾いて上げようともしません。
それどころか、過去ログ専用のサーバまで用意し、全ての検索機に引っ掛かるように堂々と中身を公開しています。
彼は、2chのネットウォッチ板が、集団いじめの温床と化している事も百も承知しています。
既に2chのアクセス数は頭打ち状態です。ネットウォッチ板の存在はアクセス数を高めるどころか、2chの悪名を高めるだけです。
にも関わらず、彼はネットウォッチ板を閉鎖しようとも、プロ固定制度を廃しようともしません。

これらの対処は、別に手間やコストが掛かることではありません。でも彼は何もしないのです。
自分以外の他人などどうなってい構わないという考え方を持つ彼には、全てどうでも良いことなのです。
おそらく、この少年の手紙を見ても、対処を考えるどころか、何も気にしない事でしょう。

管理人がこれではどうしようもありません。
そして、彼を批判したところで、被害者を救うことはできないのです。
被害者を救うには、彼の口笛に従って被害者たちに止めを刺して回っているケモノ(削除人)たちをこらしめなければいけません。

そこで皆様にどうかお願いがあります。

通常削除依頼板
重要削除依頼板

2chにアクセスしても問題の無い方は、削除板に出向き、削除人たちが最低な対応を取る度に注意を浴びせて下さい。
人は、他人から批判を受けねば、自分の過ちなど自覚できぬものです。
彼らに、自分たちが最低な行為を繰り返している事を自覚させるには、私たちの批判が、醜い彼らの姿を映し出す鏡と化さねばなりません。

削除願いを却下され、2chに対して訴訟を考えている方々は、「却下」を行った削除人個人にも訴訟を起こして下さい。
管理人・西村博之は、裁判でどんなに負けて絶対に責任を取ろうとはしません。
管理人が責任を取らない事は、削除人たちは承知しているはずです。
誰も責任を取らない事を承知の上で「却下」を行うのであれば、その「却下」によって生じた被害は、「却下」を行った削除人の責任でもありえるのです。
大体、削除人の「却下」は法的に保障された権利ではありません。彼らは「2chのガイドラインに従う」と称して、勝手に「却下」を繰り返しているのです。しかも、誰も責任を取ってくれないのを承知の上で。

そして、削除人について、少しでも情報を持っている方は、どうか窓口を設置している反2活動家の下に垂れ込んで下さい。
削除人の身元とまではいかずとも、削除業務以外で使っているハンドルネーム、常駐掲示板、メールアドレス等でも構わないのです。
削除人があれほど無礼で残酷になりえる原因の一つは、彼らが匿名の壁に隠れている為でもあります。
彼らの横暴を止めさせるには、その壁を引き剥がさねばなりません。

どうかご協力をお願いいたします。
これ以上、この手紙の少年のような被害者を出さぬ為にも・・・・・。





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