かつて、ネットの片隅に楽園があった・・・・。
愛好家たちが集う、小さな小さな楽園だ。
その楽園こそが、私たちの居場所だった。

だが、今やその楽園は、私の瞼の裏にしか見つける事はできない。
流れ落ちる涙に湿った・・・・閉じた瞼の裏にだ・・・・・。

私たちの小さな楽園は、ある日、闇に覆われた。
驚き、見上げたそこにあったのは、巨大な暗雲だった。
暗雲は、何の前触れも無く、嵐と稲妻を巻き起こした・・・・。
うねりを上げる中傷の嵐が、談笑が咲き乱れる私たちの楽園を席巻した。
数百の掲示板と数万のスレッドを引き連れて・・・・。
DOS攻撃と荒らし投稿の雷鳴が、憩いの泉が湧く私たちの楽園を蹂躙した。
数百の削除人と数万のネラーと共に・・・・。

私たちが作り上げたBBSの花園もHPの湖畔も・・・・暖かい陽光を遮られ、風雨が吹き付ける真っ黒な暗雲の下に閉ざされてしまった。
闇の中、私たちはランプを灯し、ただ・・・ただ・・・絶え続けるしかなかった。
やがて、かかえた頭(かぶり)を上げ、そっと辺りを見回した時・・・・・もはや楽園の姿はどこにもなかった・・・・。
ただ、エラーと表示された真っ白な荒野だけが、広がっていたのだ・・・・。

友は、私たちの楽園を荒野に変えた暗雲を「2ちゃんねる」と呼んだ。
しかし私は、かの暗雲を「2ちゃんねる」とは呼ばない。
私は、真っ暗な雲の中に、確かに見たのだ。
無秩序な雨風に混じって、統制の取れた一陣の風と意思を持った雨粒の存在を・・・・。
あれは決して自然の成せる嵐ではなかった。明らかに少数の雨風によって引き起こされた「人為的な嵐」だった。
神の手ではなく、人の手によって作り出された暗雲だったのだ。
ゆえに私は、かの暗雲を「2ちゃんねる」などとは呼ばない。
私は、かの暗雲を生み出した人物の名前を冠して、畏敬の念を込めてこう呼ぶ・・・・・。
・・・・・風雲西村政権と・・・・。


西村政権は、多くの人々に笑顔を与える。しかし、少数の人々の笑顔を奪いながら・・・・。
西村政権は、多くの憩いの場を提供する。しかし、小さな憩いの場を破壊しながら・・・・。
西村政権は、多くの情報を発信する。しかし、その情報の多くを歪めながら・・・・。
2ちゃんねるの情報操作の利益にあやかる提携企業。
2ちゃんねるの企業揺すりに加担する組織。
2ちゃんねるのデータ販売に協力する団体。
高アクセス数を維持する為の煽り屋・プロ固定。
それらと共にネットを覆い尽くす暗雲となり、人々に偽りの光明を与え、陽光の輝きよりも金銭の輝きを欲するサイト・・・・・それが西村政権2ちゃんねるなのだ・・・・・。
荒野の真ん中で、私たちは楽園を取り戻す為に、この西村政権打倒を誓った・・・・・。


初め、私たちは「西村政権撲滅」を唱える1chへおもむき、同志を募った。
だが1chは、西村政権と同じ暗雲に育とうとする、真っ黒な霞(かすみ)が漂う場所だった。
その周辺を見回しても、暗雲の中に光明を導ける同志を見出す事はできなかった。
次に私たちは、同じく1chに失望した人々と集い、回天なる人物の提案により、レジスタンスを結成するに至った。
私たちレジスタンスは、少しは戦う事ができた・・・・・わずかばかり、暗雲の中に光を差し込ませる事ができた・・・・・。
しかし、その光を手掛かりに陽を仰ぐ前に、私たちは、1chの使徒によって光を奪われてしまった。
そして、我らの頭目も、使徒の誤爆によって翼を焼かれてしまった。
我らから希望の光を奪い、我らの一年間に及ぶ戦いを水泡に帰させ、我らの頭目の両翼を奪った男・・・・富士見いおた・・・・我々は、彼の名を憎しみと共に生涯忘れまい。

ここに紹介する全十五章からなる告発文は、我らの主催者・回天氏が収拾して公開した告発コラムと、初代告発者・井上玄の告発日記・・・・・そして、その他、様々な活動家らから得た情報を元に再構成したものである。
そして、これが、もはや戦い疲れた私たちの最後の活動である・・・・・。

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